歌唱力
技術:★★★★★★☆
個性:★★★★★☆☆
↓判定基準についてはこちらをご参照ください。
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音楽的バックグラウンド
水樹奈々の音楽的バックグラウンドで外すことのできないのは演歌だ。
父親は若い頃に歌手を目指していたことがあり、その夢を娘である水樹奈々に託した。父と母が経営していたカラオケ教室で5歳の頃から10年間みっちりと演歌の英才教育を受ける。またピアノやエレクトーンも習っていた。
その後、15歳で上京してからは芸能プロダクション事務所のいわくつきのボイストレーナーに師事し歌を学んだ。
歌唱スタイル
『水樹奈々って歌下手じゃね?』という情報がネット上に多々見られるが、それは半分正解と言える。
まず大前提として水樹奈々の歌唱力は間違いなく高い。
もともと幼少の頃より演歌やピアノの英才教育を受けて育ってきており、実際に中学生当時のカラオケ大会での高いレベルの演歌歌唱をYouTubeで観る事もできる。
問題は彼女が選択した現在の歌唱スタイルにある。そのスタイルとは『声優歌い』だ。
具体的に言うと過度な声帯閉鎖を多用した歌い方で声帯を閉じる力が無駄にかかるため声帯が柔軟性を保てず緩やかな音程変化に対応できずにガクッとした節回しになったり、喉の自由度が低いため高音の豊かさも減衰します。
分かりやすく言うと声優歌手にありがちな『無駄に活舌の良い歌い方』の事だと思ってもらっていい。
この歌い方では繊細な感情表現はできなく、その結果演技的な表現程度に留まってしまうのだ。
水樹奈々の歌が『下手』と思う人たちの主な原因はここにあると思う。
要は一般的な歌唱力のあるタイプに多い歌い方とは違い『上手く聞こえない』スタイルだからだ。
これはもちろん、アイドル声優歌手としての活動に演歌の歌い方は合わないので封印する必要もあったのだろう。それが事務所の方針だったのか自分で選択したのかは分からないが、理由はどうあれ水樹奈々は歌を聴かせるスタイルを選ばなかったわけです。
もちろんそれでも基礎力が違うのでライブなどでの安定感の高さはさすがである。
委員会コメント
現在のアニソンの女王というステージまで来れたのはそもそもの演歌の基礎力が活きているためである事は間違いないだろう。
これまでの彼女の成功を考えればこの歌唱スタイルの事なんてちっぽけな事なのかもしれません。でも、もし彼女にとって本当の歌が演歌なのだとしたらちょっぴり気の毒な気がしますね・・・。
余談だが、水樹奈々には3つ年下の『永遠の10歳』の妹がおり、こちらも同様に英才教育を施され、現在はDaisy×Daisy(デイジーデイジー)というユニットでプロ歌手として活動をしている。歌唱力は姉と比較するとだいぶ不安定だ。